全力片思い

「柳瀬くんと色々と話したの。家庭のこととかも。……柳瀬くんね、真剣に話しを聞いてくれて最後に笑顔でこう言ってくれたんだ。“全力で応援しているから”って。それを聞いてカレのことを好きだって強く思った」

「光莉……」


「萌……私、頑張ってみてもいいかな? 柳瀬くんはきっと私のことなんて、なんとも思っていないと思う。でも柳瀬くんが他の人を好きになっちゃったり、付き合ったりしたら嫌だってハッキリ分かったんだ。……萌と柳瀬くんが仲良さそうに話しているところを見て思ったの」


光莉が眩しくて仕方ないよ。


どうして私は彼女のように、自分の気持ちを伝えなかったのかな?


光莉とは出会ってすぐに意気投合して、仲良くなるのに時間はかからなかった。

そのときすぐに打ち明ければよかったのに。

そうしたら今が変わっていたかもしれない。


光莉に背中を押され柳瀬に告白できていたかもしれない。


柳瀬が光莉を好きになっても、心から応援できたかもしれないのに――……。


けれどそれはすべて後の祭り。

今さらどうすることもできない。

私は私自身で今の道を選んだのだから。