全力片思い

「私の方こそごめんね。光莉の気持ちを聞いていたのに、無神経なことしちゃって」

「そんなっ……! そんなことないよ、萌はなにも悪くない。だって萌と柳瀬くんは中学からの付き合いでしょ? それなのに私……」


涙を拭い、言葉を詰まらせる光莉。


心が痛い。

私まで泣いてしまいそうだ。

光莉が感じている感情を、私はずっと抱いてきた。

それなのに私は嘘をついている。


親友なのに光莉に自分の気持ちを隠している。

光莉はすべて打ち明けてくれたのに――。


「でも萌のおかげで私、自分の気持ちに気づけたの。……柳瀬くんのことが好きだって」

力強い眼差しに息を呑む。


素直に“負けた”って思った。

同じ感情を抱いた私たちだけど、大きな違いがある。

それは自分の気持ちを隠さず話せるか、話せないか――。


光莉は柳瀬への気持ちも、抱いてしまった醜い感情も隠すことなく私に打ち明けてくれた。

私とは違う。

光莉はいつだって可愛くて真っ直ぐで、素敵な親友で……。