全力片思い

バクバクと心臓が早鐘を鳴らす。

緊張から手汗を掻いてしまいそうだ。


恐る恐る光莉の答えを待った。

すると光莉は躊躇いがちに話し始めた。


「こんな話を聞かされたら、萌は私のこと……嫌いになっちゃうかもしれない」

「……え?」

予想外の話に目が点になる。

光莉は私の気持ちに気付いたわけじゃないの?


「だって私、萌に対して酷いこと思っちゃったからっ……!」

より一層手にしていたカップをギュッと握りしめる光莉。

「昨日萌に汚い感情抱いちゃって……ごめん、萌」


ただ謝る光莉に、どうしたらいいのか分からなくなる。

「そんなことないよ」と言っても、光莉は首を横に振るばかりだった。


「萌と柳瀬くんが仲良いの、一年生のときから知っていたはずなのに、昨日……朝から一緒にいたふたりを見て嫌な気持ちになっちゃったの。……どうして萌は私の気持ちを知っているのに、柳瀬くんとふたりで登校しているの?って」

「光莉……」