「……手…」
「ん?
あぁ、悪い」
パッと離された手を掴んだ。
この人はこんなに温かい手をしていたんだ。
「どうした?」
掴まれた手を強引に離すことはせずに、首をかしげていた。
…私はここの人たちが眩しいと思った。
何故だか分からない。
私も首をかしげていた。
「可笑しな奴だな。
俺の手が珍しいか?」
目を細めて微笑む彼の腰に刀が見えた。
この人はどれだけの人を斬ってきたんだろう。
これから何人斬っていくんだろう。
刀から視線を彼に移す。
彼が人を斬る時、この穏やかな笑顔は無いんだろう。
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