普段なら避けられていたはず。
足が重い…。
息も荒く、呼吸をするのが苦しい。
〝男と女の体力には絶対的な差がある〟。
そう思っている人は少なくない。
でも私はそうは思わない。
私の方が体力勝負で勝つこともあったからだ。
そこらの男には負けないつもりだった。
けれど、今はそういう次元の問題ではなかった。
半分とは言えど、攻めてきた数は50人は優に超えていた。
どれだけ体力があろうと、それを1人で相手にするのは至難の技。
2、3人が私を狙ってくる。
急所を狙って刀を振るうが、微妙に狙いがズレる。
「………ちっ」
焦りと苛立ちを隠せずに舌打ちをするけど、相手の思う壷だった。
今まで普通に振り回してきた刀もどんどん重みが増したような気がした。

