何が何だか分からず、座り込んだまま動けずにいた隊士の腕を見る。
着物を流れ出る血の出どころより上を破って、痛いほどに縛る。
「っっ!」
「我慢しな。
止血してるだけだから、そんなに構えなくていい」
落ち着かせるために出来るだけ優しく話しかける。
「早く行って。
敵は俺に任せてればいいから」
ニッと笑うと、隊士たちは私の言われた通りに動き出す。
すると敵もそれを追いかける。
ヒュンッと風を切り、クナイが数人の急所寸分違わず刺さる。
バタバタと倒れていく敵を見て、私は刀に手をかけた。
もう暗くなった夜に月夜で輝く白銀の刀。
先程の部屋の光景を思い出していた。
温かみを帯びた部屋。
丁寧に畳まれた綺麗な着物。

