拾われた猫。





少し目を見開いて、クスクスと笑っていた。



彼が何で笑ったのかは分からなかったけど、さほど興味も出なかった。



でもポツリと言葉を落とした。



「……眩しい」


ふと思った言葉だったけど、口に出ると思っていなかった。



自分で言った言葉なのに、自分で驚いていた。



そして彼もまた驚いていた。




「おいおい、ここは日陰だぞ」

「…………そう…だね」




私は途切れながらも、肯定した。



すると、原田左之助が私の前に屈んだ。



私は中とはいえど、座ってるので彼の方が高い。


そして私の頭にポンッと頭に手を置いた。




「何が眩しいんだ?」



優しい穏やかな瞳で私を見る。


それなのに私は何も返せない。