現れたのは左之と歩いていた時に出会ったボロボロの女性だった。
その人も目を見開いて私を見ていた。
「緋い…髪…。
もし、あの時のお侍さんでは…?」
この緋い髪はどの世界でもやっぱり珍しいらしい。
あの時の体制からして、やっぱり私の顔は見られていたらしい。
「ここ、あんたの?」
質問に答えずに質問で返す。
「いえ…、使われていないのでたまに来るのです」
砂埃に塗れた着物をはたいているけど、ボロボロのままだった。
「じゃああんたの家は?」
「ここから数分歩くと私の家があります」
だからここに来るのかと1人で納得する。
「ここは空き家なの?」
「はい、私が近くに住むようになってからは一度も人は入っておりません」
私の質問に嫌な顔せず、全部答えてくれた。

