柔らかい猫っ毛は気持ちよくて温かい。
ノアと2人で過ごす夜はもう何回目だろう。
それでもノアが初めて私の前で無防備に眠ったあの夜が一番印象的だった。
ノアは私の膝の上に移動すると、丸くなって目を閉じた。
この子は私を探していたんだろう。
フワリと撫でてやると、安心したように寝息をたてた。
その様子にあの時と同じように歌を歌う。
聴いているのかいないのか、ノアはこの歌が好きな気がした。
ノアが少しだけ嬉しそうな顔をした気がしたから。
歌を続けていると、人の気配が近づいてくる気がした。
気持ちよく目を閉じていたノアも気づいたのか、立ち上がって戸の方を睨みつけた。
戸が開く前に、私は袖口に手を入れ、クナイを握った。

