使われている形跡がないボロ小屋を見つけた。 鍵もかかっておらず、簡単に中に入れた。 特に何も無かったが、夏なので寒くはなかった。 「しばらくはここで寝泊まりしよう…」 少し埃を払って座り込む。 手入れをされていない窓の障子はボロボロで、月が綺麗に見える。 「にゃー」 猫の鳴き声とともに閉めたはずの戸が器用に開けられた。 そいつは私を見て、嬉しそうにもう一度鳴いた。 「ノア! ついてきちゃったの?」 クスクスと笑いながら、「おいで」と手招きをする。 素早く私の肩に乗ると、頬擦りをした。