雨の部屋に足を踏み入れると、雨がいつも座っている窓際に座ってみる。
雨がいつも何を見ているのか、ずっと知りたかった。
同じ目線で、少しでも近づけたら…。
その時、1輪の花が目についた。
夏の暑い風に吹かれて、ゆらゆら揺れていた。
「これを見てたんだな…」
似合わないところにただ1輪だけが咲いていた。
初めて見た時、ただ道の上に倒れていた。
死んでいるのかと思って近づくと、緋い髪が見えた。
珍しくて、すごく綺麗だと思った。
男だと思って連れて帰ったけど、実は女だった。
あの時、1日中起きなかったから他人事なのに流石に心配した。

