それから新ぱっつぁんは、巡回のため一くんと行ってしまった。
「……なぁ、平助」
俺も自分の部屋に戻ろうと立ち上がったところで、左之さんに呼び止められる。
「…いや、いい。
なんでもねぇ」
左之さんはいつものように笑ったつもりだろうけど、少しだけぎこちなかった。
でも特に何を言うことなく、自室に向かった。
その時、雨の部屋に通りかかり、立ち止まった。
開いたままになっている部屋は妙に風通しがいいように感じた。
あぁ……、必要なもの以外この部屋にはないからか。
雨がいなくなったことで、寂しさが増したその部屋。
雨は仕事がない時は、土方さんの部屋かここにいた。
初めは反応すら示さなかったのに、今はここに来ると笑って受け入れてくれる。

