「2人が騒がしくて悪いな。
俺は十番組組長、原田左之助<ハラダサノスケ>。
佐之とでも呼んでくれ」
2人とは仲が良さそうなレッドブラウンの彼。
切れ長の目のせいなのか、彼の雰囲気そのものなのか、永倉新八と歳は変わらないようだけど、彼よりも大人っぽく見える。
彼の騒がしい周りが子供っぽいだけなのかもしれないが。
「次は僕だね。
一番組組長、沖田総司<オキタソウジ>。
よろしくね、雨ちゃん」
くっきり二重の目は冷たい視線で私を挑発しているのかもしれない。
けれど、少なくとも彼は私に興味を示しているように見えた。
「……三番組組長、斎藤一<サイトウハジメ>」
この人はさっき眼鏡の人の後ろにいた緩いカールの藍色の短髪の人。
多分一番この中で冷静かもしれない。
切れ長の目でじっと私を見る。
表情筋をあまり使わないこの人は、思考が読みづらい。

