「猫又がお前に懐いたのか」
久しぶりに出てきた琥珀色の彼。
面白そうに笑って、私を見ていた。
「ノアって名前をつけた」
「あぁ、見ていたよ」
嬉しそうに笑う彼は普段どこにいるのだろうか。
実在しているんだろうか。
私の妄想だとしたら病院に行った方がいいのかもしれない。
「安心しろ。
妄想でも病気でもない」
やれやれと言ったように溜め息をつく彼を見ると、私の言いたいことが分かったのか、「顔に書いてある」と笑った。
彼は私の前にふわりと飛んできて、頬に手を添えた。
「随分いい顔になったな」
嬉しげな、悲しげな、よくわからない表情に私自身が戸惑ってしまった。

