どうやら一が一連のことを皆に話したらしい。
私が思わず走り出した時、トシにぶつかった。
その時、運悪くトシの刀が私の傷口に当たってしまったのだ。
痛みでその場に座り込んだけど、痛みほど傷口は開いていなかった。
でも心配性のトシは『今日は部屋でゆっくりしてろ』と言って、一にご飯を運ばせようとした。
座り込んだ時も自分で歩けると言ったけど、トシが部屋まで運んでくれた。
「……まぁ、悪かったな。
俺も不用心だった」
「いや、俺が前見てなかったから」
着物を着ながら謝り、興奮している猫又の頭を撫でてやる。
「傷は…?」
茫然とする3人のうち、左之が言葉を発した。
「開いたっていうほど開いてない」
私の言葉に3人はホッと溜め息をついた。

