猫又も私と同じなら、私が教えてあげたい。
皆がしてくれたように、私が今度は……。
脳裏にはあの恐怖と強がりの瞳が焼き付いていた。
「おや、香月くんではありませんか」
穏やかな笑みを向けて、部屋に帰ってきた敬助。
「敬助、私に猫又のことを教えて」
「フフッ、いいですよ。
立ち話もなんですから、さぁ入ってください」
部屋の中に誘われ、遠慮なく入った。
「今お茶と茶菓子を持ってきます」
「…お構いなく」
敬助は部屋を出て行った。
敬助と2人きりで話すこと自体が少なかったので少しだけ緊張する。
きちんと整頓された部屋を見る限りでは、彼は几帳面な人なんだろう。

