カンッカンッと木がお互いを叩き合う。
彼は私を凄いと言った。
でも私には左之が凄いと思った。
左之は皆まで言わずともよく察してくれる。
私がここに来た理由も、あの話だけでちゃんと察してくれた。
左之との試合はどこか心地いい。
「左之、槍じゃないのに勝てるの?」
左之の木刀を払いながら、挑発する。
「俺はどっちも使えるからな。
槍じゃなくてもやれる」
左之も私を挑発するようにそう言った。
ムッとしながら打ち込むと、また防がれる。
本気でしない私たちの試合は随分と続いた。
初めは昼間だったのに、終わってみれば夕方になっていた。

