「ひっ、ひぃい!」
逃げ出そうとする男に持っていたクナイを投げて、男の服を柱と一緒に刺した。
「お前はそこで黙って待ってろ」
少しの殺気を込めると、男は真っ青になって体を柱に預けた。
恐らく今は動くことも恐怖でしかないんだろう。
総司は隊士たちを呼んで、彼を連れて行かせた。
しばらくして巡回も終わったので、屯所に帰ってトシに報告に行く。
総司は終始私に話しかけることも、見ることも無かった。
総司と別れてから、私は道場に向かった。
何かしていないと、考えが止まらない気がした。
道場には左之がいた。
私がここに来たことに驚いていた。
あまりここには来ないから無理はない。

