拾われた猫。





総司は団子をもぐもぐと食べながら、音の方へ行く。


それについて行くと、男が酔って暴れていた。




「昼間から酔ってるなんてみっともないよ」



男を煽る口調は彼らしいといえばそうなのかもしれない。


でもその中にも少しの違和感があった。




「なんだてめぇ?

俺は刀持ってんだ!

なのにこいつらが酒出さねぇからよぅ!!」



本当に酔っているようで、脈絡の通らない会話がますますみっともない。



刀を店内で振り回す男を避けるように、お客さんが逃げていく。



店の人であろう女の人が一人逃げ遅れていた。



彼の刀が彼女に直撃する前に、総司が受け止めた。



「ここからは正当防衛だよ」



ニヤリと笑う彼から苛立ちが感じられた。