拾われた猫。




「それで?」



あんみつが出された後、総司は困ったように笑った。



「……いつもと雰囲気違うから」


彼は白玉を口に含んで、あっけらかんと笑っていた。



「そんなことないけど。

僕、なんか変?」

「うん、変」



迷わず即答する私をケラケラと笑った。


総司は早くもあんみつを平らげ、次は団子を頼んでいた。



「ここの甘味美味しいでしょ?」




自慢げな笑顔はどこか痛々しい。


明らかに話を逸らされたけど、美味しいのは本当なので素直に頷く。




「……君はさ」


総司が口を開いた瞬間、奥の方から何かが割れるような音がした。