拾われた猫。

◇◆◇◆◇




宴会も終わりに差し掛かり、芹沢鴨は酔いつぶれている幹部たちを置いて夜の道を歩いていく。



人通りは全く無い。


月明かりだけが頼りの暗い道だった。




芹沢鴨の前にスッと何人かの影が立つ。



「……やはり酔っていなかったのか」



フンッと鼻で笑うと月明かりで影の正体が顕になった。



「それはあんたもだろう、芹沢さん」



凛とした鬼の声が芹沢鴨の耳にしっかり聞こえる。


芹沢鴨は少しだけ視線を泳がせる。



そしてホッとしたようにまた鬼に視線を戻した。




「……あいつは来ねぇよ」

「謹慎中だったな」


不敵に口角を上げる彼は少しだけ残念そうにも見える。