「……ここはどこです?」
眉をひそめながらそう聞くと、彼は首を傾げながら答えてくれた。
「江戸國<エドコク>だが?」
「……は?」
聞き覚えのある単語になにか付け加えられている。
歴史の授業に出てくる名前とは少し違う。
「……江戸じゃなくて?」
「江戸國だ」
何言ってるのか分からない私は聞き返すけど、真剣に返ってきた。
「東京は?」
「とうきょう?」
また首を傾げられた。
私の常識は全く通じない。
ふと思い出す。
夢の中のあの男を。
「他にも私の荷物があったはずなんですが」
一刻も早く帰らないといけない気がした。

