言われていた通り、服は見事にビリビリだった。
「……すまない」
「構いませんよ」
申し訳なさそうに謝る彼に適当な言葉を返す。
ズボンのポケットは無事だったらしく、携帯を取り出す。
「これは?」
私の手の中を覗き込む。
「携帯です」
彼に手渡すと、物珍しそうに見ていた。
ひっくり返したり、つついてみたり。
残念なことに充電が無いみたいで、電源がつかない。
「鉄にしては軽いが、木ではないな…。
これは何で出来ているんだ?」
「……プラスチックですよ」
私の言葉に首を傾げる。
やっぱりおかしい。
プラスチックなんか今どき子供でも知っている。

