拾われた猫。




くるくる表情が変わっていく彼女は自由な人。



それが羨ましく思えた。


街の人が隠しもしない彼女の髪色を見て、ギョッとしたり、好奇の目で見たりしている。


彼女はそれを気にするそぶりもなかった。




「初めは隠して歩いとったんやけど、やがて諦めた。

どうやっても私の色は変わらん。

それにな…」



彼女は言葉を止めて、嬉しそうに笑った。


少し照れたように頬を赤らめて小さく私に問いかけた。




「…なぁ、この髪どう思う?」


不安の混じったような、期待が膨らんだような表情になる。


だから私は自分の思ったとおりに答えた。




「春の満開の桜…。

初めて見た時、そう思った」



小さく言った言葉に、彼女は目を見開いて固まった。