だけど、私が驚いたのはそこでは無かった。
彼女の髪色に目を奪われた。
薄桃色の桜のような綺麗な髪だった。
「まぁ…、男装さしたらえらい男前になるんがまたええねぇ」
コロコロと自由な彼女は私の髪をさらさらと手で弄る。
終いにはポニーテールを解いてしまった。
そして何をするかと思えば自分と同じように、三つ編みにして低い位置でお団子を作ってしまった。
「ここに簪さして、綺麗な着物着たら男がようさん寄ってくるやろね」
満足そうに私から離れて、ニッコリ笑った。
訳が分からない私はどうすればいいのか分からなかった。
「梅」
威圧的だったが、どこか優しい声が彼女を止めた。
渋々彼女は声の主の横に座った。

