「キャーッ。真言様。」

女子たちの黄色い声が、響き渡る。

わたし、葛城真言、15歳、高校1年生。

172センチにもなる身長に、男顔負けの性格と容姿。

小学校時代から、女子にはモテモテだったが、男子にはまったくといっていいほど、モテない。

女の子らしい子が、羨ましいと思う、今日この頃。

そうだなぁ。

例えば、あの子とか……。

小さな背の超かわいい女の子だった。

あんな子になれたらいいなぁ。

あたしは、そう思いながら、女子たちの輪の中を歩いていたのだった。