家を出ると運悪く
隼人も出てきた。



今日はなんとなく
隼人に会いたくなかった。



まぁ、嫌でも教室行けば
会っちゃうんだけどね。







『それ、女としてどーなん』




『ふぁひは?(何が)』




『口にパンおもっきし
詰め込んで出てくるとか
女として終わってるって
言ってんのっ!!』



隼人は残念そうな顔で
ため息をついている。




何か言い返したいのに
口にパンがあるせいで
うまく話せない。




その代わり思いっきり
隼人の背中をバシっと
叩いてやった。





『いってぇ!!!暴力女っ!』





やっと飲み込めた。






『言っとくけど暴力女に
させてんのはそっちだからね』






『お前の女度の低さを
俺は心配してやってん・・・

やっべぇ!!遅刻する!!』





『え!?
ほんとだ急がなきゃ!!』






すると隼人はあたしの
手をいきなり握ってきた。