私はドSな彼の家政婦!

昼休みになった。
私は友達の沙紀と購買に向かう。

ん?この香り…

「あっっ!!今日週1のジャンボメロンパンの日じゃん!!急げ!!」

私はそう言って、購買めがけて猛ダッシュ!!
ジャンボメロンパン!!!

ジャンボメロンパンは、普通のメロンパンの約5倍の大きさ、それでいて値段は普通のメロンパンの2倍というお得さ。

買うっきゃないっしょ!!!

「え、え、夏帆!?待ってぇ~」

「ムリ!!」

そう言って猛ダッシュ。だってもう、購買が始まってから7分はたつ。

まだ残っていたら奇跡だ。

「はぁ…はぁ」

一階の購買にたどりつくなり、

「おばちゃん!!ジャンボ!!」

大声でおばちゃんに声をかけた。すると、

「ごめんねぇ…今日の分は売り切れちゃったのよ~来週また来てくださいな」

がっくり…。

ジャンボがないなら帰ろう、そう思った時。

「ここにあるけど??」

えっ!!

振り返ると、秀也が。ニヤリと笑って崩れ落ちている私を見下す。

「・・・」

「欲しいなら何でもいうこと聞くか?」

欲しい・・・欲しいけど!!コイツのいうこと聞かなきゃいけないの!?

でも・・・先週も先々週も取れなかったあのジャンボが今目の前に・・・

しかもいうことを聞けばもらえるという好条件・・・

「ほ、欲しいですっ!!」

私は気づけばそう言っていた。

「言うこと・・・聞けよ?」

そう言って秀也は私にメロンパンを袋ごと投げつけると、

「着いて来い」

って。ボソってつぶやいた。

王子様に手を引かれていく私・・・

まわりから見たらなんて思われてるんだろう!?

そう思ったら、女の子がみんなしてひそひそしてた。

やめてよ、もう。