俺別にりんご好きじゃないんだよなー。
適当にこたえとくか。
「え、
でもいいんですか?
学校のものなんじゃ.........」
「そうですね。
じゃあ私達だけの秘密ですね。」
彼女は右手の人差し指をたてて自分の口にそっとあてて、イタズラににこりと笑った。
その時だ。
俺の中の何かが動いたのは。
だが俺はその時、
その気持ちの名前をまだ知らなかった。
ま、もらっとくか。
せっかくだしな。
「ありがとうございます。」
俺はその時何となく彼女のことが気になった。
「よくここにいるんですか。」
りんごの木の下にいるなんて変な奴だよなぁ。
「はい。
私はりんごが大好きなので。」
「おいしいですよね、りんご。」
俺はあんま好きじゃねーけどな。
りんごなら梨の方が好きだ。
「うーん......
おいしいかぁ。
まぁ、
おいしいのはおいしいんだけどそういう意味じゃなくて.........」
「え?」


