「今日までだっけ?莉斗君の停学…」







「うん、そーだよ」














この前の事件以来、私は莉斗に会っていない。














携帯に連絡しても全然繋がらないし、家に行っても莉斗は出てこなかった。














いつも一緒に帰っているけど莉斗が居ないから、心配で一週間も和歌が一緒に帰ってくれている。















「和歌…。ごめんね」
















「なになに?いきなりどうしたの?」























「ん、本当は沙耶さんと一緒に帰りたいでしょ?」


























沙耶さんは和歌の年上の彼氏さん。











すごく真面目で爽やかなスポーツ系のお兄さんって感じの人。




















……莉斗とは違うタイプの人。













「んあー!いいのいいのー!さっちゃんとはいつでも一緒できるし! それより、今は愛美の方が心配だもん!」














そう言って、えへへー!とこっちに笑顔を向けてくる和歌。













「和歌、ありがとう…」













「だからいいって!それより、今から行くんでしょ?莉斗君ち」














「うん、そうしようかなって思ってる」