二人きりのベッドの中で何度も抱きしめた、
陶器のように透き通る白い彼女の背中を思い出す。
あの、傷一つない綺麗な背中に、
俺が傷をつけさせてしまった。
……そんな風に思っていた。
傷つけてしまった後悔と共に、
もう二度と、一つとして傷をつけさせたくない、
一生俺が守ってやりたい、
そう決意を新たにしていた。
だが、現実はそんなに甘くなくて。
彼女はそれ以後、俺の前であの透き通るような
優しい華やかな笑みを浮かべることが出来なくなった。
原因がなんなのか、最初は全然わからなかったが、
しばらくして、彼女が彼女自身を責めているらしい、
というそのことだけは理解できた。
自分があの場で逃げ出さなければ、
俺の顔に傷を負わせることはなかった。
そんなことをポツリポツリと言い、
そのつぶらな瞳に涙を浮かべる。
あの事件以来、俺に触れられることもできなくなった。
背中の傷は医療関係者以外、
誰にも見せることができないようだった。
お前のせいじゃない、
そう、何度言葉で伝えても、
彼女の気持ちは閉ざされてしまったようで、
それどころか、俺が彼女のところに行くと、
俺の頬の傷を見ては彼女が自らを責めていることが、
言葉にしなくても伝わってきてしまう。
会えば会うほど、傷つけてしまう。
だから、連絡が取れなくなり、
俺はもともと勧められていた諸島部の転勤を受け入れることにした。
俺たちの間には時間が必要だ、
そう言い聞かせて、
姿を見せれば、また彼女が傷ついた瞳で俺を見る、
それが怖くて、
最後は手紙だけで、
「俺と一緒やり直してもいいと思ったら、
手紙でも電話でも、メールでも俺に送って欲しい。
俺がお前を迎えに行くから……」
そう伝えて、そのままこの島にやってきたのだった。
最初の一年は、それでも彼女が俺の元に、
連絡をくれることを、
戻ってきてくれることを待ち続けていた。
でも、待っていても、結衣からの連絡はなかった。
徐々に彼女のことに関しては、
諦める気持ちが増えてきて、
もうあの頃のようにはきっと戻れないのだろう、
そんな風に感じ始めていた……。
陶器のように透き通る白い彼女の背中を思い出す。
あの、傷一つない綺麗な背中に、
俺が傷をつけさせてしまった。
……そんな風に思っていた。
傷つけてしまった後悔と共に、
もう二度と、一つとして傷をつけさせたくない、
一生俺が守ってやりたい、
そう決意を新たにしていた。
だが、現実はそんなに甘くなくて。
彼女はそれ以後、俺の前であの透き通るような
優しい華やかな笑みを浮かべることが出来なくなった。
原因がなんなのか、最初は全然わからなかったが、
しばらくして、彼女が彼女自身を責めているらしい、
というそのことだけは理解できた。
自分があの場で逃げ出さなければ、
俺の顔に傷を負わせることはなかった。
そんなことをポツリポツリと言い、
そのつぶらな瞳に涙を浮かべる。
あの事件以来、俺に触れられることもできなくなった。
背中の傷は医療関係者以外、
誰にも見せることができないようだった。
お前のせいじゃない、
そう、何度言葉で伝えても、
彼女の気持ちは閉ざされてしまったようで、
それどころか、俺が彼女のところに行くと、
俺の頬の傷を見ては彼女が自らを責めていることが、
言葉にしなくても伝わってきてしまう。
会えば会うほど、傷つけてしまう。
だから、連絡が取れなくなり、
俺はもともと勧められていた諸島部の転勤を受け入れることにした。
俺たちの間には時間が必要だ、
そう言い聞かせて、
姿を見せれば、また彼女が傷ついた瞳で俺を見る、
それが怖くて、
最後は手紙だけで、
「俺と一緒やり直してもいいと思ったら、
手紙でも電話でも、メールでも俺に送って欲しい。
俺がお前を迎えに行くから……」
そう伝えて、そのままこの島にやってきたのだった。
最初の一年は、それでも彼女が俺の元に、
連絡をくれることを、
戻ってきてくれることを待ち続けていた。
でも、待っていても、結衣からの連絡はなかった。
徐々に彼女のことに関しては、
諦める気持ちが増えてきて、
もうあの頃のようにはきっと戻れないのだろう、
そんな風に感じ始めていた……。
