「ゆうくん…なんで…」
俺の目の前に居る結衣は、驚きを隠せない表情だった。
(ゆうくん!?この男が?)
結衣が、俺と間違えた男が直ぐそこまで来ている。
(結衣の男か知らないが、俺と間違えるような男かどうか、見極めてやろうじゃないか。)
俺は、何処から生まれてきたか分からない闘争心を掻き立てていた。
「…結衣、上がってもらえ。」
俺はそう言って、再びソファに凭れ掛かった。
「で、でも碧斗さん…」
結衣は戸惑いながら俺を見る。
「良いから。」
「…分かりました。」
結衣は渋々、TVドアフォンの通話ボタンを押し、
「ゆうくん、開けるから入ってきて。」と言って通話を切った。
