通りすがる人はみんな不思議な顔をして
私を見ていた。
駅のトイレの鏡を覗いてみた。
汗でベタベタした髪の毛、顔を洗ってないせいで目やにがついてる。
そしてちょっと汗臭い。
とりあえず、駅のトイレで顔を洗った。
食べ物探しに行かないと…。
まず先に行ったのは、駅の近くにあるお弁当やさんの裏のごみ箱。
いい匂いがして行ってみたらここへたどり着いた。
ごみ箱をあさる。すると失敗したお弁当が
捨てられてあった。ごみ箱は案外おおきく
四歳の私には届かなかった。
「どうしたの?」後ろから少年の声が聞こえた。その少年の後ろには弟だと思われる
男の子もいた。
「あのね、この中にあるお弁当がとれないの」
「とってあげるよ!まっててね!」
「ありがとう」
「はい!またね!」
そういって少年は笑ってどこかへ消えていった。