私のクラスの担任は、山村 雅也先生。クールって言われてる。身長175㎝、29歳独身。趣味はピアノで特技は料理。右利き。よく、頬杖をつくが、それも右。クールっていわれてても、私はそうは思わない。てか、そんなこと言ってる皆の思考が分からない。先生はキャラを作っているだけな気がする。ていうか上手く作れてすらないと思うのだが・・・。クールなはずなのに愛想がよく、よく笑う。無理にクールを装っているせいなのか分からないがその笑顔には違和感を感じる。周囲に慕われていて、正直気にくわない。先生を観察していて気付いたことは時々見せる心底楽しそうな笑った顔が素敵なことと、お昼ご飯の後の歯磨きを欠かさないこと。クラス行事には意外と熱くなること。熱くなるとか、クールはどこに行ったんだよ・・・。
一方私は、藤川 百合。高校2年生。花の百合のように色が白く、小さい頃は体が弱かった。そのせいで、怪我も多かった。階段を上る途中でめまいがして階段から落ちたり、手に力が入らなくて、床に物を落としたり・・・。特に小学生の時は入退院を繰り返していて、医者にも看護婦にも呆れられていた。そのせいか、今でも病院は苦手だ。患者なのに、呆れられた目をされるのは辛い・・・。身長156㎝体重41㎏で、趣味は読書、特技はピアノ。皆には大人しいって言われるけど、自分ではよく分からない。そんな私が恋するなんて思いもしなかった。それも先生に・・・。梅雨だから連日雨が降り、それが私の精神を狂わせたのかもしれない。だけど、それでもいいや。