「…先生。せっかくの壁ドンですが…私ちょっと用事が…」


そろっと先生と壁の間から脱出を試みるも…



–––––グイッ



なっ…………!!!


これはっ…………!!!


乙女の憧れテクその2!!!



顎クイ!!!!!!




1度ならず2度までも…乙女の夢を何だと思ってんだこの教師!!!

まだ、先輩にもされたことないのにっっ‼︎‼︎



「水島…。この間のテストが良かったからって、まさかいい気になってないよな?」


真っ黒なゴリラスマイルを浮かべる肥田先生は、もはや人間とは思えない迫力。


「いい気になんてなってな…「いいか。」


私の言葉を遮って、肥田先生は更に顔を近づける。


ひぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜!!!


「お前には前科があるっ!この前のテストで全て挽回出来たと思うなよっ!」


「ゔゔゔ…」


そんなの!


上手いこと理由こじつけて、無理矢理やらせようって魂胆じゃないかっ!


過去の失態を持ち出すなんて卑怯だっ!


「先生、酷いっ!横暴っ!独裁者!」


「はーん?水島。そんなこと言っていいのかな?」