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「ちょ…待った!
あまりにも綺麗な話過ぎて、何の話かよく分からなくなってきた!えっと……何のドラマの話だっけ?」
「私と先輩の出逢いの話だわっ!!!」
額をおさえながら、ちょっと待ったとばかりに右手のひらを前に突き出すしーちゃん。
どうやら、ご乱心のよう。
「そんな話、全然知らなかった。陽伊代のおばあちゃんの話も…」
「ごめんね。別に隠してたつもりじゃないんだけど、最初の頃は、私もばあちゃんを思い出すたび涙腺やられてたからさ、なるべく学校では思い出さないようにしてて…」
「いや、それはいいんだけど、気付かなかったあたしが情けないっていうか…。友野が聞いたら絶対泣くよ。あいつ鬱陶しいやつだから」
「えーそれはやだなー。しーちゃん言っといてー」
「軽いなオイ。」
しーちゃんは、手持ちのケーキを全てたいらげると、フーと大きなため息をつく。
「でも、確かにさ、故意じゃなかったにしても、それは東阪先輩かっこよすぎるね。
傷心な陽伊代が惚れても仕方ないか」



