毎日だって好きって言うよ。


いやはや、その通りです。


「全く、あんたは。あんなに良い条件出されてもヤル気が出ないのかい」


「ヤル気も何も、私のレベルじゃ行けっこないよ…。いくらお姉ちゃんが通う高校だからってさぁ。私はお姉ちゃんじゃないっての。お母さんて、私の何を見てんだろ…」


テーブルに項垂れてそうぼやく私の隣に、「本当あんたはバカだねぇ」と言って、どっこいしょと腰を下ろすばあちゃん。


隣に座ったばあちゃんを見て、


ばあちゃんてこんなに小さかったっけ。


そんなことを思った。


「お前は、紛れもなくお前だろ。他の誰がどう見ていようが、お前がお前を分かっていればそれでいい。誰かと比べて、卑屈になったりするんじゃないよ」


「うーんん…。ばあちゃんの言うことは、時々受験より難しいね…」


「はは!まだガキだから分からんのさ」


ガハハと豪快に笑うばあちゃん。


私は、普段怒ってばかりのばあちゃんが見せるその笑顔が大好きだった。




「陽伊代。受験に合格して無事入学したらさ、ばあちゃんを温泉旅行に連れてっとくれよ」


「え。普通私が連れて行って貰う側じゃないの?それに、私の貯金じゃそんなの無理だよ」