「お客様はどうなさいますか?」
「焼酎ボトルでっ!!!!」
「え!?!?」
「ねーよ。だまれJK。」
しーちゃんは鋭いツッコミを入れると、「この女は水でいっす」と言って店員さんを追い払った。
「そもそもさ、何であんたはこんな惨めな片想いを続けるわけ?」
「えー?」
「そりゃ、東阪先輩、神がかったイケメンだよ?何考えてるんだか分からないトコあるけど、基本優しいし?穏やかだし。だけど、遊びはするけど本気にはならない?あたしならどんなに好きでもそんな人お断りだね」
「……」
いくら恋が盲目とは言え、しーちゃんの言うことが分からないほど、私は自分を客観視出来ていないわけじゃない。
ハッキリ言って、先輩のしている事は世に言う“サイテーな男”のすることなわけで…。
先輩が何で女遊びなんかをして、何で大切な人を作らないのか、それは私にも分からない。
もしかしたら、ただ単に女の子が好きで、女の子と…いわゆる…そういうコト…をするのが好きで、自分に対する本気の想いが重たいっていう、
お姉ちゃんの言葉を借りれば“悪い男”の考えなのかもしれない。



