今……


この人……


耳を……


カブって……


ガブ………て…




プシューッと思考回路がショートする音がする。


いや、実際したら私はロボかって話だけど、それくらいの衝撃。



「あんまり可愛いから、カボチャお化けのクッキーかと思っちゃった」


そう言ってニッコリと微笑む先輩は、まるで真っ赤になった私を見て楽しんでいるよう。



「それじゃ。良い1年を。」




片手を上げながら、背中を向けて去って行く先輩を呆然と見送りながら、




16歳。


この1年も、悠太先輩でいっぱいの1年になることを確信した私でありました。