いやっ!
めげるな私っ!!
この際、悠太先輩からの“おめでとう”が貰えればなんだっていいじゃないか‼︎‼︎
「ひ、100歩譲って、当日ラインとかでー…」
悠太先輩に、スマホをチラリと見せる。
「いや、俺ピヨちゃんの連絡先知らないし。」
今度は天使が素手で私の頭に矢を刺した。
くぅっ!
天使もなんもあったもんじゃねぇ…!
その場に四つん這いになる私。
かれこれ6ヵ月…先輩に片想いをしてますが…
まだ連絡先一つ知らない自分って…。
いや、それもそうだけど、
それより何より、
神様いいじゃないですか!
“おめでとう”って言って貰うくらいさぁ‼︎‼︎
「喜んだり落ちこんだり、ホント忙しい子だね」
握り締めていたスマホが、悠太先輩の手に拐われる。
「暗証番号は?」
「…?0416」
「……。俺の誕生日とかやめてくれる?」
「まったく…」とぼやきながら先輩は、何やらスマホを操作している。
「悠太先輩…あの…」
「ハイ。」
「?」



