「まさか本当にやってのけるとはさぁー…」
「何言ってるんですか先輩ぃ。やらなきゃ留年確定なんですよぉ?やらない訳にいかないじゃないですかぁ」
「あんなの肥田先生の脅しでしょ?」
「へ!?脅し!?」
「1学期、どんな酷い成績とったのかは知らないけど、補習もなしに2学期の中間テストの段階で留年が決まるわけないじゃない」
呆れた様子でそう言う先輩に、
「なっ……」
あんぐりと開けたままの口が塞がらない。
あんのゴリラァァァァァ!?!?
ハメやがったぁぁぁぁ!!!!
「でも、結果オーライだね。歴史以外は80点以上で順位も上位の方だし。
凄いじゃんピヨちゃん。やれば出来る子なんだね」
私の頭を撫でながら、すこぶる優しい笑顔を向ける悠太先輩。
わ。
わわわわわ!!!
悠太先輩に、褒められたっ!!!!
しかもっ!
頭っ!頭っ!!
ひぁぁぁぁぁ!!!
私今きっと、悠太先輩への好きって気持ちが身体中から溢れちゃってると思う。
嬉しい。
嬉しい。
悠太先輩大好き。
そんなことを思いながら、大人しく悠太先輩に撫でられていると、ふとその手の動きが止まる。



