「友野にはもう返事したの?」
学食までの廊下を足早に歩く私の隣について、しーちゃんがそう聞いて来る。
「……まだなの。ごめんね。しーちゃんを何だか微妙な立場にさせちゃってさ。早く自分の中で整理つけようとは思ってるんだけど……」
あの日、お姉ちゃんに言われた通り、私は悠太先輩のことを考えないようにするのをやめた。
無理に消そうとするんじゃなく、悠太先輩と向き合って、そうすれば少しは整理がつくかもしれない。
そう思って。
昼夜問わず、四六時中悠太先輩のことを考えているけど、未だに整理がつく気配はない。
だけど、いつも何かが見えそうになるんだ。
大切な何か。
それが何かは分からないけど、きっと凄く大切なこと。
早くそれが知りたくて、考えれば考えるほど夜眠れなくなって、結果この有様。
本当要領が悪いよな。
私って。
「別にあたしの立場とかいいよ。むしろ、ちょっと安心してる。友野なら幸せにしてくれるって豪語したのはあたしだけどさ、陽伊代が友野と付き合うって言った時、言わなきゃ良かったって思ったんだよ」



