悠太先輩は今取ったそれを、私のおデコにコツンと当てる。
「あげる」
「え!?いいんですか!?」
「その為に取ったんだよ。俺はこんな変なやついらない」
「……っ!!」
だって、先輩前に言ってたじゃないですか。
“形に残る物は誰にもあげない”って。
これをくれるのは“私だから”だって、
期待してもいいんですか?
「ありがとうございますっ!!」
私が笑顔でそう言えば、悠太先輩も柔らかく顔を綻ばせた。
上映時間が近付き、私達はポップコーンと飲み物を買って目的の映画を観た。
私が、号泣する隣りで悠太先輩は終始爆睡。
まぁ、これは苦手なものに付き合ってくれたというだけよしとしよう。
映画の内容は切甘具合が絶妙で、心の底からホットな気持ちになれた私は大満足!
ホットになったのは、“私だけ”だけどね。
映画が終わった後、悠太先輩は「即行落ちた」って言いながら寝ぼけ眼をこすっていた。
その後は、リゾット専門店でランチ。
悠太先輩はチーズが大好きらしく、チーズリゾットを頼んでた。



