その台には、“おきまり君”というキャラクターのキーホルダー仕様のぬいぐるみが入っていた。
眉毛がゴル◯ばりに太くて目が鋭くて、この世の決まりのあれやこれやが書かれたTシャツを着ているネコのキャラクターなのだが、このなんとも言えないシュールさがたまらない。
「何それ。可愛くないね」
「可愛いですよ!悠太先輩のスクールバッグにつけたら最高だと思います!」
「死んでもやだ」
文句を言いながらも、台にお金を入れる悠太先輩。
先輩ったら!本当は欲しいんじゃないですかぁ!
この照れ屋さん♡
「悠太先輩!!ファイトですっ!!フレッフレッせ・ん・ぱ・い!」
「ピヨちゃん。恥ずかしいから黙って」
黙って辺りを見回せば、周りにいたカップル達が私達を見てクスクスと笑っている。
真っ赤になる私。
テンションが上がりすぎていた自分に反省。
悠太先輩の操作は意外なことに手慣れたもので、動き出したクレーンはスムーズに目的の物を捉えて下降していく。
そして、そのまま……
「嘘!取れたっ!!」
一発でゲット!!
断言しよう。
何をやらしても悠太先輩は天才だっ!!!
「すごいすごーいっ!!!悠太先輩カッコイイです!!!」
嬉しくてピョンピョン飛び跳ねていれば、
「はい」
「え?」



