「あれなんてどうでしょう?」
「げ」
私がこってりな恋愛映画を指差すと、悠太先輩はまたしてもあからさまに顔をしかめる。
「ダメですか?」
「……いいよ。頑張る」
ふふっ。
頑張るんだ。
悠太先輩、こういうの観なさそうだもんね。
だけど、こればかりは譲れない。
だって、クリスマスっていえば、やっぱり恋愛ものだし!
この映画、観てみたかったし!
もう一方の恋愛映画は、待ち合わせの時に見たあの映画だし……。
ちょっとこっちを観るには、あまりにタイムリー過ぎるというか……。
というよりも、今日は悠太先輩とのせっかくのデート。
友野のことは出来るだけ考えないようにしたい。
「ピヨちゃん?」
「……っ!えっと、それじゃあとりあえず、券売機に並びましょう!!」
ダメじゃん私。
思ったそばから友野のことを考えてた。
ダメダメ!
今日は全力で楽しむって決めたんだから!
無事チケットを取りに終えた私達は、上映時間までの1時間ほど、同じフロアにあるゲームセンターで時間を潰すことにした。
「悠太先輩!あれ!絶対あれがいいですよ!」
クレーンゲームをやろうとする先輩の背中をバシバシ叩きながら、目ぼしい台を指差す。



