–––––「ずっと友達だと思ってた男の子に主人公の女の子がある日突然告白されて、最初はなんとも思ってなかった主人公がだんだん惹かれていくって話」
–––––「お前。何でそんなに詳しいの?」
–––––「元々漫画なんだよこの話!あたし読んだことあるんだー」
ポスターを見れば、
“近くにいすぎて、気付けなかった。近くにいたいとやっと気付いた”
というキャッチフレーズが書かれている。
もしも、私が悠太先輩と出逢っていなかったら、こんな風に友野と恋が始まることもあったのだろうか?
そうしたら友野を失わなくても……すんだ?
「ピヨちゃん」
「わぁぁぁっ!!!!」
突然耳に息を吹きかけられ、私は驚きのあまり叫んでしまう。
周りの人という人が、私達を振り返り見てくる。
「ゆ、悠太先輩!!驚かさないでくださいっ!!」
めちゃくちゃ恥ずかしい!!
「ごめんごめん。ぼーっとしてたからつい」
そう言って楽しそうに笑う先輩。
「おまたせ。今日はよろしくね」
「こちらこそ!今日は一日よろしくお願いします!」
そんなやり取りをしながらも、気付けば私の目は悠太先輩に釘付けになっていた。



