「いや……煩悩まみれのこの頭ごと抹殺してやりたくなりまして……」
「あは!何それ!ヒヨコちゃんてやっぱり面白いよね!悠太が気に入るのも分かるわ!」
絢先輩はそう言って破顔するけど、本当はどう思ってるんだろう?
絢先輩が悠太先輩を好きだとしたら、私なんて絶対目障りなはずだ。
それとも、私なんて眼中にもないのかな?
あ。そうかも。
だって、絢先輩はこんなに可愛くて、こんなに悠太先輩の近くにいる。
「んー。まだ熱高いかなぁ……」
そう言って躊躇なく悠太先輩の額に触れる絢先輩。
触れられている、悠太先輩。
ふたりは凄く絵になっていて、お似合いだと思った。
そうか。
私、何で絢さんにだけこんな気持ちを抱くのか分かった気がする。
絢先輩は、私がなりたかった理想像そのものなんだ。
美人で、可愛くて、裏表がなくて。
優しくて、芯が強くて、でも嫌味がなくて。
悠太先輩のことを沢山知ってて。
悠太先輩の一番近くにいて。
悠太先輩の初恋の君で。
つまり、
悠太先輩の………“特別”。



