「悠太先輩って…お父さんとふたり暮らしなんですよね?」
悠太先輩の部屋までの道程を思い出して、私はつい眉をひそめてしまう。
悠太先輩のお家は、中もやっぱり凄く広くて、部屋もいくつもあって、うちなんて犬小屋か?って思ってしまうくらい広い家だった。
玄関なんて私の部屋と変わらないくらいあるんだよ?
なんかちょっと泣けてくる。
でも、それにしては物が少なくて殺風景だった。
生活感がないっていうのかな?
シーンという音が聞こえてきそうなくらい静かで、温かみがなくて。
もし私がこの家でひとりでいたら、きっと寂しくなってしまう。
そんなお家だった。
ここにふたりで住むにはちょっと広すぎるんじゃないだろうか。
「ふたり暮らしにしては広すぎでしょ?
悠太が生まれてすぐ買ったものらしいんだけど、当時は悠太のお母さんもいたし、子供も沢山作るつもりだったらしいんだ。だから大きな家を買ったらしいんだけど、悠太のお母さんが出て行っちゃったからね。そのまま暮らしてるからこんな感じ」
「悠太先輩のお父さんて…何やられてる方なんですか?」
「国会議員」
「え!?!?」
「うけるよね。悠太、国会議員の息子って顔じゃないでしょ?」



