悠太先輩の顔見て、安心したい。
悠太先輩にお大事にしてくださいねって。
今日も大好きですって、伝えてから帰りたい。
だけど……私その後、ふたりを残して帰るの?
そんなのあまりに惨めで……–––––
「や、やっぱり帰ります!」
そう言って踵を返せば、
「いいからいいから!!」
絢先輩にガシッと両肩を掴まれ、なわば無理やり悠太先輩の家の門を潜ることになってしまった。
*
ふふ。
合鍵まで持ってるんですね……ふふ……。
こちら、ナメクジモード続行中の水島陽伊代です。
可愛いウサギのキーホルダーのついた合鍵を使って、絢先輩は悠太先輩のお家の鍵を開ける。
「入って入って!」
「…はい。お邪魔します」
まるで自分の家にでも帰って来たみたいに、慣れた様子でスリッパを出してくれる絢先輩。
そういえば、初めて絢先輩に会った時も悠太先輩は絢先輩のお家に行く所みたいだった。
お互い行き来したりしてるのかな。
なんて、もう驚きもしなくなってきたけどね。
ふへへ……。
「悠太の部屋は2階の一番奥だよ」
階段を上った所で、一番奥の部屋を指差す絢さん。



