…なんて。
浮かれてる場合では1ミリもなさそう…。
「あの…悠太先輩…。ちか…近いです…」
悠太先輩の美顔が、私の顔すれすれまで迫っていて、鼻の頭が今にも触れてしまいそう。
これがさ、ロマンチックなシュチュエーションならドキドキキュンキュンものなんだと思うが、今のこの状況はどちらかというと、ハラハラビクビク。
だって、先輩…目が怖い!
「ピヨちゃんてさ、それわざとなの?」
「?…何の事でしょう?」
悠太先輩の質問の意味が理解出来ない。
これは、私が馬鹿だからなのか…。
「…はぁ…。そうじゃない所が、余計ややこしいんだよ…」
首を垂れながら、まるで独り言のようにそう呟けば、先輩の視線がまた私に戻ってくる。
今度は、さっきよりも怪しい瞳で。
さすがにこれには、ギュッと心臓を鷲掴みにされる。
「俺の欲しい物教えてあげようか?」
「…え?」
今…この状況でですか?
既に、悠太先輩と私の額は触れていて、そこから伝わってくる悠太先輩の熱で酔いそうだ。



